高村光太郎「激動するもの」

「激動するもの」

さういふ言葉で言へないものがあるのだ
さういふ考方に乗らないものがあるのだ

さういふ色で出せないものがあるのだ
さういふ見方で描けないものがあるのだ

さういふ道とはまるで違った道があるのだ
さういふ図形にはまるで嵌らない図形があるのだ

さういふものがこの空間に充満するのだ
さういふものが微塵の中にも激動するのだ

さういふものだけがいやでも己を動かすのだ
さういふものだけがこの水引草に紅い点々をうつのだ

詩 : 高村光太郎 「激動するもの」
仮名文字
麻, 墨
2 m x 45 cm x 5 枚
2017

小堀遠州

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掛軸 : 越野照子
書  : 松井由香子
平仮名, 草書

書 : 250 mm × 350 mm

Takatori Yaki 展,
2013年、11月−12月
ギャラリー Yakimono, パリ

雲は

PC070046-1

「雲は」(枕草子より)
甲骨文字
パネル 700 × 1300 mm
2013 (個人所蔵)

文学と書展 / ギャラリーNIW 東京 2013.12